皆さんお元気ですか、朝比奈です。
先月眼病の勉強をしていて驚きました。と言うのも、例えば緑内障、私たちは眼圧が上昇して視神経が圧迫されることが原因だと習って来たわけですが、眼圧が正常であっても罹患している患者が多いこと(特に日本人では7割と高い)が確認されており、結局は視神経乳頭の脆弱性が原因として考えられているというのです。またグルタミン酸の代謝異常が正常眼圧緑内障を引き起こすという報告もあり、さらに眼房水の産生を抑え眼圧を下げて悪化を防ぐβ遮断点眼薬は血圧を下げて網膜の血流を悪化させるので使うべきではないという眼科医もいるようです。こうした事情は白内障についても同様で、従来言われていたような過度の紫外線や赤外線はもちろんだとしても、なぜ水晶体を構成するクリスタリン蛋白間に架橋ができてしまうのかと言えば、過剰なグルコースが酵素なしに勝手にタンパク質を修飾してしまうメイラード反応が起きるからだともされている。インシュリンによる調節が破たんした高血糖状態では、過剰なメイラード反応により微小血管障害が起き、糖尿病合併症(網膜症・神経障害・腎症)を発症するということになります。
実は、回生眼科院(栃木県下野市)の山口康三氏によれば、目は全身の健康状態を反映する鏡であり、全身状態が改善されれば目の病気も治るので、そうした意味で生活習慣病の一つだとされるのです。今こうした目の病気の患者は急増していますが、現代医学の最先端の治療をもってしても完全に治癒するのは困難なのが、生活習慣の見直しによって劇的に改善しているとのこと。そして治療のポイントは、その他多くの慢性病と同じく血流の改善にあるのだということが、氏によって臨床的に証明されつつあると考えられます。
このようにみてくると、高齢化社会だけでなくライフスタイルの変化もこうした目の病気と無関係ではなく、ノーベル賞(=ロスチャイルド賞)を受賞した青色LEDの致命的な害なども考慮せねばなりません。それと同時に、2011年以前と以後とを比べると、福島第一の事故後に眼疾患が急増していることは、代謝が早く酸素要求量の高い眼に放射能の影響が顕著に現れていることを物語るものであり、さらなる注意が肝要だと申しあげられます。
では、来月またお目にかかりましょう。