皆さんお元気ですか、朝比奈です。
このたび、本社・事務局を移転しました。諸般の状況をみると、富士火山帯と中央構造線の動きが活発化しており、近未来に富士の噴火があれば首都圏は相当の期間マヒが予想され、自前の本社ビルを持っていることはかなりリスクが高いと判断した次第です。セミナー会場は八重洲口から徒歩4分ほどの貸会議室に移りますが、電話・FAX(フリーダイヤル)は従来通り、郵便物や宅急便のあて先だけ変わりますのでよろしくお願い致します。
それにしても騒然とした世の中になって来ましたが、今年は戦後社会の大きな転換点となる感じを強くしております。地震・火山はいつ起こってもおかしくない状況ですし、福島第一の問題は解決されぬどころか却って深刻化、片や政治の世界では何やらきな臭いにおいが漂っていますし、経済状況は悪化の一途。いったい私たちはどこへ向かっているのでしょうか。
安保法制に関する議論を取り上げてみると分かりますが、ただ単に「平和を守る」というだけではやや根拠薄弱なようですし、「中韓に対処するために(自分ではできないから)日米同盟を強化」というのも自立国家とは思えぬ態度と考えられます。憲法に限れば左翼は9条を金科玉条のごとく崇め、右翼は天皇を平和論者として擁護していますが、現行憲法はもともとアメリカがくれた妥協の産物だったのではないでしょうか。さらに核の問題でいえば、右翼は原発推進を唱えながら広島・長崎についてはアメリカの責任を追求せず、左翼は原爆投下には敏感なのに中国やロシアの核についてはかなり甘いのです。
戦後社会は一言でいえばアメリカの核の傘の下で一国平和と経済繁栄を謳歌した時代だったわけですが、どうやらその根底にあるのは「敗戦」を「終戦」と言いかえてごまかし、真摯な反省と検証もなく来てしまった支配層と国民の癒着があったのではないでしょうか。それをよくあらわすのが国際競争力のない農業と農林補助金、白い巨塔を支える健康保険の対症療法をはじめとする各分野の構造といえます。既得権にしがみついてお金だけを大事にし、欧米には頭が上がらずアジア諸国を蔑視してきたのは、政府だけでなく私たち自身だったようです。
では、来月またお目にかかりましょう。