生命とは何か
私たちは、個体というものは「物質系」と「精神系」に分けて考慮するのが妥当ではないかということ、さらに「精神系」というものは「物質系」とは別の領域にあるのではないかという問題意識を持っております。
それは私たちが車を運転するとき、その車のエンジンが何気筒かとか、ガソリン車かディーゼル車かなどということは本質的なことではなく、「人間」が車に乗れ、ハンドル・アクセル・ブレーキがあってそれを使って車が動かせれば良いということと似ています。さらに問題をコンピュータに置き換えてみますと、ハードウェアが車のエンジンに当たり、ソフトウェアがハンドルやアクセル・ブレーキの役割を果たすといえるでしょう。けれどもこれらのハードとソフトだけでは、コンピュータは合目的的かつ効率的な動作はできず、全体の流れを取り仕切る「OS(オペレーティング・システム)」があって初めて、まとまった働きが可能となります。この基本ソフト(OS)こそ、車の場合の運転手ということになります。現代のコンピュータとそのOSは、「人間」の能力に比べてまだまだはるかに及ばないものですが、比喩としては「意識・身体・生命」を考える私たちには有効ではないかと思われます。
すなわち「生命」とは、「心や意識・記憶や人格」までも包含した「身体」のOSであり、どうやらそれは大脳を入出力の端末としながら、それ自体は異なる世界に存在する—これが現時点での、私たちの仮説であると申し上げられます。
※詳しくは 朝比奈 著「超次元パワー 」をご覧下さい