福島第一はどうなってるのか
「リスクはまだまだ」
昨日の朝、全国の放射能汚染状況をみたら、
オレンジ(30日平均の1.25倍〜1.5倍未満)や、
黄色(同1.5倍〜2倍未満)・赤(同2倍以上)のエリアがいっぱい。
福島県周辺はもとより、
九州・北陸の日本海側など各地で、0.1μ㏜超えの地点が続出。
冬の北風の影響なのでしょう、
昼はともかく、夜間から早朝にかけてはひどい状態です。
福島の実家へ帰った時聞いてみると、
現地の人たちは、放射能のことなど何も気にしていない様子。
同様に、各地の食品スーパーへ行っても、
福島産はさすがに敬遠されるのですが、
土壌汚染のひどい宮城・山形・群馬・栃木・茨城の農産物や、
海洋汚染の影響が出ている静岡~北海道太平洋岸の近海物も、
ほとんど気にせず買われている。
一体この国はどうなっているのか、
あの時政府が言っていたように、
「今すぐ影響があるわけではない」
とか、また、
「海はアンダーコントロール」
などという言葉を信じているとしたら、
あまりにも情けない気がします。
(出典:http://www.kananet.com/fukushima-osenmap/fukushima-osenmap1.htm)
それにしても、なぜ福島第一は石棺で固めないのか。
専門家(小出裕章・元京都大学原子炉実験所助教)も、
「福島第一原発は石棺で封じ込めるしかない 」
といっているし、
あのチェルノブイリでさえ、
「4号炉がメルトダウン
↓
すぐに石棺(せっかん)を作って4号炉を封じ込めた
↓
石棺の寿命が30年くらいなので老朽化でヤバイ
↓
最新技術のシェルターで包み込んでしまおう」
という工程を踏んだではないですか。
(出典:http://mainichi.jp/articles/20160402/k00/00m/030/160000c)
これ、今年の7月に、
「原子力損害賠償・廃炉等支援機構が、「石棺」に言及し、地元の反発を招いている」
という報道がありました。
地元の知事によると、
「福島県民は非常に大きなショックを受けた。(住民帰還などを)諦めることと同義語だ。風評被害の払拭にも影響が及ぶ」
と抗議したとのことで、機構が撤回したとのことでした。
で、東電も政府も、その方が賠償費用がかからず、
住民の反対もない、として、未だに垂れ流しているのでしょう。
でも、冷静に考えれば風評ではなく実際に被害が出ており、
あの強烈な汚染の中に人々を帰還させるのは、
未必の故意による殺人と同じではないでしょうか。
政府も地元も金の計算ばかりで命は二の次
のようですので、この問題、
来年も引き続きこの国のリスクの一つであり続けるわけですね。