現代医学の精度
「検査からスト―リが描けない」
昨日、1週間ほど前電話相談を行った男性から電話があり、
あれから 4・5日入院して検査したのだけれど原因が分からないとのこと。
症状は相変わらずで、声もガラガラで、
何となく危なっかしい感じとのこと。
ご本人の話しでは来週もう一度行って今度は胃の検査をするとのこと。
前回の見立てでは、
全身の血管特に右半身において血栓ができやすい状態ということでしたが、
これがもう少し進行すると、
いわゆる DICという状態になり、
これは播種性血管内凝固というショック状態をひき起すもの。
非常に危険な兆候で、
精密かつ高度のアプローチを必要とする。
医師の経験や力量にもよるのですが、
通常の診療では一人の患者の体をやや長いスパンで見ないと、
おそらくは兆候そのものが見逃されてしまうのではないか。
現に、本人が様々な症状を訴えているのに、
それらを特定する赤血球沈降速度とか、
ストレスの目安になる下垂体ACTH(副腎資質刺激ホルモン)の問題とか、
あるいはまた白血球の右方変移などの面倒な検査、
がなされたかどうかは何とも言えない。
そうすると現代医学では結構多数の項目の検査をやるのですが、
それらが物語るストーリーを読み取れないこともしばしば。
今回の場合、ずっと入院していたわけではなく、
1週間おきに 2回見たという程度。
さらに抵抗力低下の原因が、
長年にわたる添加物・農薬化学肥料・畜産物と遺伝子組み換え食品のほか、
急激に作用した放射能の件があるとすれば、
かなり優秀な医師でなければ発見できないのではないか。
現代医療は確かに検査機器やなんかが進歩したとはいえるのですが、
医師はどちらかというと患者を見ないでモニターを見ていると言った方がいい。
そうするとストーリーを描くことができず、
結果的に診断に失敗していく形になります。
よく人間ドックであらゆる検査をやって大丈夫と言われた人が、
その後わずかの時間をおいて急死してしまうなどというのも、
こういった側面が極端な形で出たケースと思われます。
こうして考えてみると現代医療の欠陥がよくわかりますし、
このベースには、
検査機器ではキャッチできない「未病」が見逃される
という問題もある。
私としてはあの時、
医療機関側は血栓溶解剤の投与などをするのではないか、
と思ったのですが、
確かにDICなどは大学病院レベルの話しであって、
一般的な医療機関では問題にもならないことだったのかも知れません。