76才高齢男性の治療の準備

「薬が多すぎ!」

今日は九州の 76歳男性の身内の方と電話相談なのですが、
昨日からその準備をしました。
何せ、肺気腫に糖尿病と腰部損傷、
その後心臓のペースメーカーにカテーテル設置と続き、
その後肺がんが見つかったとのこと。
まぁ、病気のデパートということなのですが、
高齢者が現代医学を受診すると大抵はこういう結果になる。

で、問題は投薬なのですが、
まずスタチン =高脂血症状薬はわかるとして、
グリクラジド錠20mg「サワイ」が次にきて、
これは、すい臓のβ細胞を刺激してインスリン分泌を促進するとのこと。
またトラディアンス配合錠APというのは、
「インクレチンを分解する酵素を阻害することにより、血糖が高い時にインスリン分泌促進作用並びにグルカゴン放出抑制作用を増強して血糖コントロールを改善し、また、腎臓においてグルコースを再吸収するSGLT2を阻害することにより、尿中のグルコース排泄量を増加」
させる薬とのこと。
続いてビソプロロールフマル酸塩というのがくるのですが
これはいわゆる βブロッカーで、
「交感神経の興奮を心臓に伝えるβ1受容体を遮断し、心臓の過剰な働きを抑えることにより、降圧作用、抗狭心症作用、抗不整脈作用」
を示す薬であるとのこと。
さらに続いて、コンブラビン配合錠は、
「血小板の活性化に基づく血小板凝集を抑制して血栓形成を抑える薬。つ」
で、ようやくアムロジン錠2.5mgとなり、
「細胞内へのCaイオンの流入を減少させ、末梢血管や冠血管の平滑筋を弛緩させることにより、血圧を下げる薬」
が出てきた。
次はネキシウムカプセルといい、
「胃酸分泌の最終過程であるプロトンポンプに作用し、胃酸分泌を抑制します。また、胃酸分泌を抑制し胃内のpHを上昇させる薬」
とのこと。
さらに次はペリンドプリル錠2mgというもので、
いわゆるアンジオテンシン変換酵素を阻害剤。
で、まだまだあって、
酸化マグネシウム薬と、
最後にケイキサレートドライシロップなのですが、
「イオン交換樹脂で、ナトリウムとカリウムのイオンを交換し、高くなったカリウムイオンを体外に排出させることにより、血清カリウム値を低下させます」
というもの。

以上10種類が内服薬なのですが、
このほか水虫の塗り薬が 2種類ということ。
こうしてみてみると、
現代医学がまさに対症療法で、
臓器別症状別にどんどん薬が増えていくことがよくわかります。
そして結局は治らず老人たちは駄目になっていく。
出された方も出された方だが、出した方もよくもまぁ
と呆れてしまうのは私だけでしょうか。
結局は各臓器に顕在化していく体質を改めること、
しか治癒への道はないといえます。

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